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ネガティブ思考なのに自信過剰?人見知りが陥る職場での悪い振舞い

ネガティブ思考なのに自信過剰

自分も人見知りで内向的な性格なのでわかるのですが、人見知りというのは「ネガティブ思考」になりがちです。

しかし、その一方で自信過剰な部分が裏にあり、それが職場や生活での振舞いに悪い影響を与えているということに気付いている人は少ないと思います。

今回はネガティブ思考なのに自信過剰になるという、一見矛盾する心理について語ります。

 

自分が他人より優れていると思う心理

その前に、まず「優越の錯覚」という心理状態を知ってもらうとわかりやすいでしょう。

優越の錯覚とは、人間が本能的に「自分は平均より優れている」と思い込むことを言います。

 

「自分は平均的な人より運動神経がいい」

「自分は平均的な人より頭がいい」

「自分は平均的な人より容姿がいい」

 

誰しも一度は上のようなことを思ったことがあるでしょう。

みんなが「平均より上」ということは、計算上ありえないのですが、そう思うことで自分に自信をもって目標に向かうことができるということなんです。

この優越の錯覚は、健全な証拠であり、ほとんどの人は自分が平均より約22%も優れていると思ってるそうです。なんとめでたいw。

健常な人は自分のことを他人より優れていると錯覚することが明らかにされてきました。例えば、知能、技能、望ましい性格など、多くの人が自分は平均よりは上だと答える傾向があります。しかし、集団の大多数が平均より上になることはできません。他人より優れていると錯覚することで、人は自分の可能性を信じて未来への希望や目標に向かうことができると考えられています。(中略)錯覚の程度には個人差があったものの、多くの人が、自分は平均より約22%優れていると自己認識する傾向にありました。共同発表:「自分は平均より優れている」と思う心の錯覚はなぜ生じるのか

ただ、優越の錯覚には個人差があって、程度が弱い人、強い人でそれぞれ悪影響もあります。

 

優越の錯覚が弱い場合

優越の錯覚が弱い、すなわち「自分は他人より劣っている」と思ってしまう人は、ネガティブ思考になりやすく、ひどい場合は抑うつ状態になることもあります。

仕事がうまくいったとしても、「偶然できた」「いつもできるわけじゃない」というような思考になってしまい、自信を持ったり成長を感じることができません。

 

優越の錯覚が強い場合

優越の錯覚が強い、すなわち「自分はとても優秀だ」と過大評価してしまう人は、他人を見下したり、無謀な行動を取ってしまうことがあります。

こういった人は承認欲求も強い傾向にあり、「認められたい」と強く思っている裏返しでもあります。

また、自分の中の不安な気持ちやネガティブな気持ちを抑えるために、「絶対大丈夫」と言い聞かせている場合もあります。

こういった人はできないことを「できる」と言って、嘘つき扱いされることもあります。逆に、できてしまって自信がつく、という良い結果になることももちろんありますが。

 

人見知りは基本ネガティブ

人見知りはネガティブ

私も含め人見知りの人はわかると思いますが、基本的には「ネガティブ」です。

なぜこうなるのかというと、社会では「コミュニケーション能力」がとても重要視される傾向にあります。また、それは小さいころから刷り込まれたもので、小学生でも目立つ子がモテたり、人気者になることからもわかるでしょう。

そんな状況を長年見てきた「人見知り」は、「社交的ではない」「社交的にならなきゃいけない」「社交的になるべき」と思ってしまいます。

一般的な平均が「社交的」なんですから、「人見知り」はどう頑張っても平均以下という現実を感じることになります。これでは優越の錯覚が働きませんよね。

しかし、これは何に対してもというわけではなく、「社交性においては」という条件付きなのです。それ以外に関しては逆に自信過剰傾向になったりします。

 

ネガティブの反動で自信過剰に

人見知りは「社交性においては」ネガティブです。だから、その反動で「社交性」以外のことでは自信過剰になりがちなんです。

 

例えば、新入社員の若い女性に対して、気軽に声をかけてコミュニケーションをとる同僚に「なんてナンパなやつだ」「節操のないやつ」と思ったことはないですか。

私はありますよ

または、飲み会でお酌をしまくる同僚を見たときに「媚びを売りやがって」「飲みニケーションなんて古い」とか思ったことないですか。

これも私はありますよ。

 

これはいずれも相手をバカにしてる思考です。「バカにしている」=「自分はバカではない」という発想なんです。

つまり、自分は彼らのようにバカではない、彼らより優れているという優越の錯覚なんです。

 

「なんてナンパなやつだ」
「俺は紳士的だからそんなことはしない」

「媚びを売りやがって」
「俺はそんなことしなくても仕事ができる」

と、思ってるんですよ。

 

ではなぜこんなことになるかというと、心のバランスを取っていると言えます。

「自分は社交的ではない」というネガティブな精神状態に対し、別の部分で(錯覚をしてでも)自信を持っておかないとバランスが取れないというわけです。

でもこれは、優越の錯覚が弱い状態と強い状態が混同している状態なので、「ネガティブ思考」かつ「人を見下す」という最悪な立ち振る舞いと言えます。

 

認めれば成長がある

自己成長

優越の錯覚により人をバカにしたり、見下すというのは、結局自分の心のバランスを保ちたいがための防衛本能です。しかも「錯覚」しているわけですから、自分は本当に優れているわけではありません。

 

まずはそこを認めましょう。悲観するわけではありません。

 

先ほどの例で言えば、

「なんてナンパなやつだ」
「すごいなぁ、僕もあんな風にしゃべりたい」

「媚びを売りやがって」
「みんなに挨拶して偉い!僕もやりたい」

 

バカにしているというのは、自分ができないことへの嫉妬や妬みであるということを認めないと良い方向には進めません。

そして、どうすればそういった振る舞いができるのかという戦略を考えましょう。

あえて「戦略」と言ったのは、内向的や人見知りの人は、外向的で社交的な人と同じようにはできないからです(そこも認めましょう)。

新入社員に話しかけたかったら、何か仕事を絡めて接触できないか考えてください。「コピー取って」とか何でもいいんです。「仕事だから」話しかける必要があった、とすれば話しかけやすいでしょう。

お酌をしたいのなら、まずは自分より下の後輩や部下へお酌をしに行きましょう。上司や知らない部署の人に行くよりハードルはグンと下がるはずです。

内向的で人見知りの人は、こういった戦略やアイデアを考えるのが得意なはずです。その強みを生かして自分を成長させることができれば、自分に錯覚ではない自信をつけることができます。

 

自分のキャラが付きすぎた場合は転職も考えてみる

職場の中で、シャイで人見知りというキャラクターがつきすぎて、もうどうやっても覆せそうにないという場合は、環境を変えてイチからやり直すという選択肢もあります。

そんな自分を受け入れて「良し」としてくれている良い職場なら転職の必要性はないですが、ネガティブに捉えられている場合は転職を考えてもいいかもしれません。

 

 

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うちむー

うちむー

人見知り歴30余年の「うちむー」と申します。人見知りって自称する人は多いですが、人見知り度はそれこそ千差万別です。私は超が付くほど人見知りですが、治そうと思ったり、これでいいやと思ったりの繰り返しです。同じ悩みを持つ人と人見知り感覚を共有できればと思っています。

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